スマイル歯科医院 | 日記 | 昔の歯医者

丁寧にご説明し、丁寧な治療をします。

Top >  日記 > 昔の歯医者

スマイル歯科医院 の日記

昔の歯医者

2011.01.28

昔の歯医者ってどうだったかご存じですか?

私の祖父も歯医者だったんですが、そのころは電気で動く歯を削る道具はありませんでした。
足でペダルをキコキコ踏んで(丁度昔の足踏みミシンのように)、それでドリルを回転させて歯を削ってました。

当時は健康保険制度がなく、治療費は全部自費でした。
お金持ちからは多めに治療費を払ってもらい、貧乏な人からは少なめにもらってたようです。
ツケもきいたようですが、年末には清算しなければならなかったようです。
祖父は年末に集金するのが苦手だったようで、結局無料で治療していた患者さんも多かったようです。

私の父の時代になると電気で駆動するドリルはあったようですが、技工士さんが銀歯を作る方法が今とはかなり違ってました。
現在は歯型をとって、WAXで形を作り、それを石膏の中に埋めて、熱した炉に入れてWAXを溶かし鋳型(いがた)とします。
その鋳型に溶かした金属を遠心鋳造器というぐるぐる回る装置を使って
流しこむという方法(鋳造:ちゅうぞう)をとってます。

ところが当時は、サンプラ冠といって、サンプラという金属を技工士さんが金槌で叩いて歯の形にするという方法をとっていました。

そのあと鋳造するようになったのですが、遠心鋳造器がなかったので、技工士さんが鋳造するリングを棒の先に針がねでひっかけて、人力でぐるぐる回して金属を流し込んでいました。
これは一つ間違うと非常に危険です。棒にひっかけた針がねがはずれて、熱したリングがどこかへ飛んでいくということが起こるからです。

今は歯を削るのにタービンという高速に回転する切削器具を使ってるので、あっという間に歯を削ることができますが、昔は人力で削って、人力で銀歯を作ってました。

昔の歯医者はなるだけ歯の削る量を少なくするように心がけていました。
沢山削るには、すごく時間と労力がかかるし、作る銀歯も歯を削りすぎると作るのが困難になったからです。

歯を削る量が少なかったので、技術的には原始的であったんですが、治療した歯は意外と結構もったようです。

このあたりは簡単に歯を削ることができる今の歯医者も、見習うべきところかもしれません。

日記一覧へ戻る

【PR】  JAKUSEKIリフレルーム  春日部AKIダンスアカデミー 越谷教室|社交ダンス|吉川市  阿佐ヶ谷【なごみパールパステルアート・カラーセラピー】  ハローストレージ高谷パート1  鴨居ガーデン 町の植木屋さん