スマイル歯科医院 の日記
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【抗生剤を長期服用するとなぜ口内炎ができることがあるの?】
2014.05.22
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口腔と腸の常在細菌は非常によく似ています。学名こそ違いますが、形態がそっくりな細菌がいっぱいいます。これらの細菌達は常にバランスをとっています。
炎症を起こす細菌が口腔内では口内炎を起こす細菌と共存しています。炎症を起こす細菌が腸内では下痢を起こす細菌や便秘を起こす細菌と共存しています。力関係の絶妙なバランスがそこには存在します。
そのおかげで、そういう細菌達がいるにもかかわらず、ふだんは口内炎もできませんし、下痢も便秘もしません。
ところが、この絶妙なバランスが壊れたときいろんなことが起きてしまいます。それが口内炎だったり、下痢だったり、便秘だったり…。
抗生剤は化膿させる菌を選択的に叩きます。抗生剤を長期間服用するとその副作用として、口内炎ができたり、下痢したり、便秘したりすることがあります。
これは抗生剤がある特定の菌だけを叩くことによって、口腔内、腸内の常在する細菌達の力関係のバランスが崩れてしまうからです。